Blenderのレンダリング基本ガイド|EeveeとCyclesの使い分け

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レンダリングとは?

レンダリングとは、Blenderで作成した3Dモデルやシーンを最終的に「画像」や「動画」として出力する工程のことです。
普段のビューポート表示はあくまで作業確認用ですが、レンダリングを行うことで光の反射や影、マテリアルの質感などが正確に計算され、完成した作品として出力できます。
「モデリング → マテリアル設定 → ライティング → レンダリング」という流れの中で、仕上げにあたる重要なステップです。


Blenderのレンダリングエンジン

Blenderには複数のレンダリングエンジンが用意されており、用途によって使い分けが可能です。

Eevee

  • リアルタイムレンダリングエンジン
  • 高速に処理できるため、プレビューやアニメーション確認に向いています
  • 高品質な表現も可能ですが、Cyclesほどの写実性はありません

Cycles

  • レイトレーシングベースのレンダリングエンジン
  • 光の反射や影がリアルに計算され、写実的な表現が可能
  • その分、処理が重くレンダリング時間が長くなります

Workbench

  • 作業用のシンプルなレンダリングエンジン
  • モデリングやレイアウト確認に便利で、作品としてのレンダリングには使いません

基本的なレンダリング手順

 1.出力設定(解像度、フレームレート、出力フォーマット)
  「出力プロパティ」で解像度やフレームレート、保存形式を指定します。
  静止画ならPNGやJPEG、動画ならFFmpegが一般的です。

 2.レンダリングエンジンを選択
  「レンダー プロパティ」からEevee / Cyclesを選びます。

 3.レンダリングを実行
  ・画像の場合:「レンダー → 画像をレンダー」
  ・動画の場合:「レンダー → アニメーションをレンダー」

 4.保存方法(画像 / 動画)
  完成した画像は「画像 → 名前を付けて保存」から保存できます。


レンダリング品質を上げるポイント

  • 解像度
    出力解像度を大きくすると画像が細かくなり、よりきれいに見えます。
    ただし、その分レンダリング時間も長くなるので、用途に応じて調整しましょう。
  • サンプル数とノイズ除去(Denoising)
    Cyclesではサンプル数を増やすことでノイズが減り、高品質な画像になります。
    ただし時間がかかるため、サンプル数をある程度抑えて「ノイズ除去」を使うと効率的に仕上げられます。

レンダリングを軽くする工夫

  • GPUレンダリングを有効にする(Cyclesの場合は必須レベル)
  • サンプル数を下げてDenoisingを活用
  • Eeveeでプレビュー、最終出力はCyclesと使い分ける

よくあるトラブルと対処法

  • 真っ暗にレンダリングされる
    → ワールド背景が黒になっている可能性があります。
  • レンダリングが遅すぎる
    → GPUレンダリングが有効か確認し、サンプル数を下げましょう。
  • 影が汚い / ノイズが多い
    → サンプル数を増やすか、ライトの位置やサイズを調整してください。

まとめ

  • レンダリングは作品の仕上げとなる重要な工程
  • EeveeとCyclesを用途に合わせて使い分ける
  • 出力設定を理解して、品質と速度のバランスを取ることがポイント

初心者の方はまずEeveeでサクッとレンダリングを試し、慣れてきたらCyclesで本格的な写実的表現に挑戦するのがおすすめです。

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